ニューヨーク美術案内

ニューヨーク美術案内 (光文社新書)

ニューヨーク美術案内 (光文社新書)

目次はこんな感じ↓

第1章 メトロポリタン美術館 ― 絵を読む鍵(千住博)
  (いい美術館は壁の色と照明が違うゴッホの絵具 ほか)
第2章 MoMA現代アートを楽しむ(千住博)
  (モダニズムを否定するモダニズム美術館もつねに変わる存在 ほか)
第3章 チェルシーのギャラリー ―最前線を見て歩く(野地秩嘉)
  (美術館のようなギャラリー デミアン・ハースト ほか)
第4章 フリック・コレクション ―絵を見る練習(野地秩嘉)
  (美術館を選ぶ フリック・コレクション ほか)


まずこの本では、

美術館は決して重苦しいところでもないし、
権威的なところでも、つまらないところ場所でもありません。
そして、絵は恐れ入って見せていただくものではなく、楽しみながらおもしろがって「読んでいく」ものです。

という大前提を掲げていて、それは非常に同意できるもの。
でも、それは決して「丸裸の状態で美術館に行け」ということでなないことは、
この本で、千住博さんが素人でも楽しめるヒント
ゴッホは最高級の絵の具にこだわったこと、天使の羽根が白くなったのはルネサンスより後であること、耳を描くとき最も技量が必要とされること)などをいくつか示していることでもわかります。


結果この本は、「楽しむ」ために「教科書的でないヒント」を詰め込んだものになっていました♪
有名な画家やクリエイターの概要を知りたい方にもとても良い本なのでは。
おかげで、僕はニューヨークの美術館(MOMAとフリックコレクション)を楽しむことができましたよ−。


さて、僕が印象に残ったのは、
デミアン・ハーストの丸まった胎児の形が外から見えるショッキングな作品が、ニューヨークの街中ではおとなしい感じられるという部分。
その後に野地さんはこう続けます

ショックとセンセーションといっても、それはギャラリーや美術館のなかでしか通用しない。
現実の街角に置いてみるとショックもセンセーションも大した力を持たない。
サメや牛の死体を歌舞伎町に置いても、五分間は注目されるかもしれない。
しかし、一時間もすればみんなが忘れてしまうだろう。
町の喧騒は美術作家の意図など簡単にうち砕いてしまうのだ。

確かに、ロウア―マンハッタンのいくつかの現代美術は、街並みに溶け込み過ぎていて見過ごしてしまうほどっでした。
逆に直島に行ったときは、周りが完全な自然だっただけに、その作品を高い密度で考え、楽しむことができたような気がします。
そういえば、マンハッタンのソーホーという今では賑わっているショッピング街も、
その昔にいくつかのギャラリーが出店し、アートによって街を盛り上げたことによって地価も上昇して恒常的な街の活性化がもたらされたらしいですね。。。
(結局、それらのギャラリーは地価の高騰に耐えられず、チェルシーというまた少しマイナーな地域に引っ越したらしいんだけど(笑))


うん、現代美術は都会にはあまりあ合わないのではないだろうか。
地方または自然の中でこそ、その真の価値を見いだされ、街おこしに大きな力を発揮する。
はずだ−。


最後に、この本によって、ニューヨークの昼飯はホットドッグが最高(特にパパヤの)であることを事前に知ることができました。
ここに厚く御礼申し上げまくりたい^^

親への感謝

明日、修了式。


思えば随分長いこと大学生活をすごしてしまった。
6年。
今までの人生の中で約4分の1を占めている。
物心がついてからで考えると約3分の1。
うん、なげ〜(笑)


感慨深い。
何が一番感慨深いかというと、
両親からの愛情というか、なんというか、が。


あまり言う機会もないので、
ここまで僕を育ててくれた両親に心からお礼を。


いや、親はこのブログ見てない(というか多分知らない)から届かないんだけど、
万一僕が先に死んでしまったときに、言い損ねてしまうのはくやしいので(笑)



僕は、とても恵まれた家庭に育った。
父も母も明るかったし、小金持ちでもないにせよ、貧乏ではなかった。
祝い事や人へのお金には特に気前がよかったのを覚えている。
むろん、だからといって、お金に「甘かった」わけじゃない。
むしろ厳しかった。
母はいつも家計簿とにらめっこしていて、1円の間違いにも敏感だった。
でも、そのおかげで「寛容な」お金の使い方ができていたのだと思う。

身に奉ずること薄きを倹約といい
人に施すこと薄きを吝(けち)といふ

という金言が僕の研究室にあるんだけど、
僕の両親はその金言に近いお金の使い方をしていたのではないかなと思う。
誇りに思う。


これまで受けてきた恩は、返しても返しても多分足りない。
勝手な見解からすると、僕が立派な人間になることこそが、
親への最大のお返しだと思っている。


おとうさん、おかあさん、ありがとうございました。
おかげで、無事大学院まで修了することができました。
これからは、僕が僕でもってお返しをする番です。


少し時間がかるかもしれませんので、
なにとぞ長生きしてくださいね。

研修覚え書き2

◆副社長(になるのかな?)からの言葉(記憶の範囲で抜粋・編集)◆


「上司”ごとき”は何も知らない世界」


世の中には「儲かる仕組みをまわす人」と「儲かる仕組みを創る人」がいる。
後者の人数が圧倒的に多く、かつ求められているのがベンチャーなのでは。


ベンチャーが挑む領域は、まだ誰も手をつけていない領域。
つまり、上司”ごとき”は何も知らない世界とも言える。


となれば、ロジカルな考え方も必要になる。
時間とコスト制約が大きく、また参考にすべき前例がない中で、
周囲を納得させることが要求されますから。


ただ、そのロジカルな考え方は誰でも習得できるもの。
さらに、ロジカルシンキングは必要条件であり必要十分条件ではない。
事業を成功に導く上で必要な力が100あるとすれば、企画段階でロジックを詰める力は10もありません。
「正解」を選ぶ力よりも、「正解」を創る力の方が群を抜いて重視されるのです。



誤解してはいけないのは、
ベンチャー=良い」というわけではないということ。
「世の中の仕組みをしっかりまわす人」も必要です。



ロジカルシンキングをなぜ学ぶのかについての説明において

研修覚え書き(社長編)

3日間ほど会社の研修があった。
重要だと感じたことをメモ



◆社長からの言葉(記憶の範囲で抜粋・編集)◆


入社まであと○日となりました。
4月1日からは、みなさんに働いていただくわけですが、
みなさんにとってみれば、
○○会社の一人になる、ということよりも、
社会人の一員となる、ということの方がよっぽど重要であります。


今までは、社会があなたがたに期待して、スネかじりを許していましたが、
これからは、その逆。


22歳の新卒も60歳のご老人もみんな平等に一社会人です。
一人の大人として、一社会人として振る舞うことを求められるのです。


(略)


うちは楽しいよ〜
すっごく楽しい。


でも、その楽しさは、「遊園地みたいですか〜?」
と問われると、「そんな次元じゃありません」と答えます(笑)


だって、厳しさと楽しさって比例するよねー。
遊園地には厳しさがないから楽しさも想定の範囲内で終わるんです。
うちの仕事には厳しさがあるから楽しいんです。


(略)


1年目に「あいつは仕事できなかったよな」と言われることは問題ではありません、
むしろ積極的に言ってもいいですよ。
でも、1年目に「あいつは仕事から逃げたよな。不誠実な仕事をしたよな」
と言われては決していけない。
4月1日からは1日、1日にその履歴が残るということを肝に銘じてください。
4月1日からは不可逆的に社会人になるのです。

Stay hungry. Stay foolish.


スティーブ・ジョブズの卒業式のスピーチ(2005)を紹介。
字幕をつけてくださったstratosさんに感謝☆
字幕なし版は↓



字幕あり版は↓
「スティーブジョブズのスピーチ(字幕.in)」


彼はこのスピーチで3つの話をしています。
【点を繋げる事】【愛と喪失】【死】について。


【点を繋げる事】では、
<今までに自分が「正しい」「楽しい」と信じて行ってきたこと(点)が、将来繋がるんだと信じることの重要性>を述べています。彼は言います。
「先を見て『点を繋げる』ことはできない」
「できるのは過去を振り返って点を繋げる事だけである」


【愛と喪失】では、
<好きなことを探し続ける大切さ>を訴えています。彼は言います。
「偉大な仕事をする唯一の方法は自分のする仕事を愛することだ」
「まだ見つかってないなら、探し続けること。止まってはいけない。見つかればわかるものです」


【死】では、
<死を意識すること、つまり自分に残された時間を意識して、他人の人生に捉われず自分の人生を生きることの素晴らしさ>を説いています。彼は言います。
「あなたが死を意識することが、失うことを恐れない唯一の方法だ」
「あなたの内なる声、心、直感に耳を傾けなさい。彼らは不思議なことに、君が本当にどうなりたいのかを既に知っているのです」


そして最後にこう締めくくりました。
Stay hungry. Stay foolish.



このスピーチを聞いて思うところはいろいろあります。
特に、理系の大学院に進学したにも関わらず、全く専攻と関係のない会社(IT系)に行くことにした僕としては、最初の【点を繋げる】話に少なからず勇気をもらいました。
この前書評に書いた「裸でも生きる」も同じようなメッセージが含まれていた気がしますね。
もちろん、全員がジョブズのように「成功」するわけではないでしょう。
「好き」を探し続けて漂流することはしんどいですから。


また「内なる声」が「罪を犯したい」だったらどうするんだ、という指摘もあるとおもいますw
そこまで揚げ足っぽいことでなかったとしても、「好きなこと探し」の無意味さを指摘される方もいて、それはそれとしてアリだとは思います。
が、革命的な事を成し遂げるには、時に狂気のような純真さが必要になるのだとも思っています。


少なくとも、ここで野暮なことを言う必要はないでしょう。
おそらくみんなわかっているでしょう。


よければ是非、彼のスピーチを聞いてみてください♪



このスピーチは有名ですので、多くの有名な方も取り上げてます。↓
是非、そちらもどうぞ。
mbp&coジョブズの卒業式スピーチを字幕で
再び紹介 - Stay Hungry, Stay Foolish(404 Blog Not Found)
aki's STOCKTAKING
大学の公式サイト(原文)





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裸でも生きる 〜「何か」を成したい人へ〜

書評企画第一弾。
「大きな何かを成したい」けど、行動に移れていないという人は是非一読をおすすめします♪

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)

目次
第一章 原点。学校って本当に正しいの?
第二章 大学で教える理論と現実の矛盾
第三章 アジア最貧国の真実
第四章 はじめての日本人留学生
第五章 途上国発のブランドを創る
第六章 「売る」という新たなハードル
第七章 人の気持ちに甘えていた
第八章 裏切りの先に見えたもの
第九章 本当のはじまり
エピローグ 裸でも生きる

この本は、23歳の若さで株式会社マザーハウスを起業した山口絵理子さんの半生記。
マザーハウスは、ジュート(麻)を使った高品質バッグをバングラデシュで生産し「フェアトレードでなく」輸入販売する会社です。
 詳しくはhttp://www.mother-house.jp/index.shtmlをどうぞ。
screenshot

ついでに彼女のブログも〜 http://www.mother-house.jp/ceo/
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まず、僕はこの本が
「自分と遠く離れたスゴイ人の自慢っぽい成功本」
ではなく、
「自分とそう変わらないはずなのに、真っ直ぐな気持ちと人百倍の謙虚な努力で走り続けている人の現在進行形の挑戦記」
であることを、言っておかなきゃならない。
少なくとも彼女はまだ「成功した」なんてこれっぽっちも思っていないんだろうと思う。


彼女の経歴を要約すると下のようになります。

1981年埼玉県に生まれ。
小学生のときにはいじめにあい、中学のときには非行に走り、高校のときには強くなりたいと「男子柔道部」に所属。血のにじむ努力を重ね、全日本7位に。が、「自分の力は柔道以外で発揮できるはず。社会を変えるようなことがしたい」と、猛勉強の末慶應大学に合格。開発学にのめりこみ、途上国に援助や融資を行う憧れの国際機関(@ワシントン)でのインターンにも参加する。
しかし、全くイメージと異なる(現場に即さない)途上国援助のあり方に矛盾を感じ、「現場を知らなければ」とアジア最貧国「バングラデシュ」に渡り、大学院生になる。そのとき、「バングラデシュに必要なのは施しではなく先進国との対等な経済活動だ」と強く感じ、起業を決意。様々な苦難を乗り越え、今に至る。


経歴だけ見ても、彼女がとてつもなくバイタリティの溢れる人だということが感じ取れますよね。
でも、この本を読むと、そんな彼女は「ただ気力みなぎる人」ではなく、いつも「へこたれそう」になり、よく「泣き崩れてしまい」、時に「うつ病に」もなる、『僕らと「何か」が違うだけの人』であることがわかります。


だからこそ、読み終わった後、彼女に対する賞賛の気持ちと共に、自分自身を自然と振り返ることができました。
努力の少なさや、なんやかんや言い訳をしてを行動しない勇気のない自分自身を。
でも、それも心地よい反省。悪い気分にはなりません。
不思議と「同年代の彼女が出来ているんだから僕もしなきゃ」と前向きな挑戦心を呼び起こしてくれるのです。


「同年代に彼女がいることを誇りに」だけで終わらず、「僕も頑張らねば」と思える本です。


ちなみにこの本の書評では、
中野宗さんの「裸でも生きる」感想:強い渇きをおぼえる人は大きくなしとげるが抜群だと思うのでそちらもよければお読みくだせぇ〜。




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ダーウィンの悪魔

ついにレビュー企画始動です。
自分にとってどんな書き方が良いのかわかりませんが、とりあえず今まで書いたものをブログ用に改変するところから初めてみようかと思います。


記念すべき第一回目は、ダーウィンの悪魔。

ダーウィンの悪夢 デラックス版 [DVD]

ダーウィンの悪夢 デラックス版 [DVD]

一匹の肉食魚(ナイルパーチ)から始まった、悪夢の連鎖。
複雑なこの仕組みが、無駄な情報を削ぎ落とした映像によって徐々に浮き彫りにされます。
結果、その連鎖の中に自分も組み込まれていることに気付いてしまうという、観る者を深く考えさせてくれる良質のドキュメンタリーであります。


ヴィクトリア湖の生態破壊、アフリカにおける売春とエイズの蔓延、ストリートチルドレン、性的暴力、戦争。
これらは先進国が何らかの形で、都合の良いように関与しており、さらに複雑なことに、アフリカの一部の権力者にとっても、今の連鎖が都合のよい図式であるということがよくわかります。
さらに住民にしても、貧困から抜け出すため、その変化を欲していたことも問題であることを、間接話法で知らしめてくれます。


あるアフリカの女性が「よくわからないけど、ここで生きていくしかないの」と言っていたのが印象的でした。
極少ない幸福の影に隠れて、何も知らされず声も出せない不幸が沈んでおり、その不幸が更なる不幸を産み出していることがわかります。こういうのを見ると、まずOLPC運動から応援していきたいと思ったりします。


恵まれた私たちは、「まず誰によって恵まれているのか」は考えなきゃならんですね。


P.S.
うーん、レビューの書き方わかんねぇ。
内容もっと紹介した方がいいんでしょうか。
コツ、ご意見ありましたら、よろしくお願いいたします☆




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